「カイゼンの旅、チームの旅。現場の軌跡を語ろうライトニングトーク回」でLTした内容をふりかえる

8/7にこちらのLTイベントに登壇してきました。

devlove.doorkeeper.jp

社外のリモートLT自体が初めてだったので、かなりガチガチに緊張したけど、厳しい時間制限も無く満足いくまで話させてもらえました。

(たぶん、5分LTのところを10分くらい喋っていたんじゃないかな…本当にありがたい)

他の人のLT聴いたり、自分で話しながら「あ、そういうばこんなことも思っていたんだな」という発見もあったので、ふりかえりながら書いてみます。

当日のLT資料

speakerdeck.com

モブプロ → コードで殴り合って友情を育む

エンジニアのチームだったら、モブプロは個人的にオススメだと思っています。

というのは、一番メンバーが仲良くなれるし、結果的にチーム全員がコードの品質に対して貢献ができるから。

以前社外で一緒にモブプロしたエンジニアが、「下手な自己紹介を長々やるより、モブプロした方が仲良くなれる」といった感想を言っていて、確かにそうだなーと同意しました。

この時、コードとコードで殴り合って友情を育むという表現を使いましたが、

個人的には、「俺はこんなコードが良いと思うんだけどどう?」「ここ、こうすればもっとよくなると思うよ」みたいな、みんなの良いと思うコードの書き方や癖がぶつかりあって、良いものを生み出すという感じのイメージです。

※実際にはケンカはしません。HRTの精神、大切。

自分にとっての有栖さんを探すこと

このLTの時、有栖さんはすごいんだ! とかなり熱く語りました。

チームでカイゼンのプラクティスをどんどん試していくのは、チームメンバーがそれなりに変化に対応できる土壌が無いといけないと思っています。

この時の私のチームはたまたまそういうメンバーで集まれたので良かったのですが、

周りがそういった変化に強い抵抗を示す人ばかりだった場合にどうしたらいいのだろう、と改めて考えた時にチーム・ジャーニーを読み直してみました。

改めて読むと、第2話の有栖さんの行動は、とても勇気のある行動をしているなと思いました。

ネタバレ承知で書くと、チームのカイゼンへの第一歩を踏み出す為に、主人公である太秦さんが「3つの問いかけ」を提案をします。

ですが皇帝(チームを牛耳っている人)に「いまさらなんでそんなことを。そんな話し合う時間なんて無い」といった強い言葉で否定され、太秦さんが成すすべも無い状況に陥った時に、

有栖さんが「やったほうがいいと思います」と2人目として賛同してくれます。

一旦は、チームで権力を持っている人が否定したのにもかかわらずに、賛同意見を出すっていうのは、とても怖いはずです。

それなのに、2人目として続く意思を表明するという勇気ある行動は、あらためて読み返すととても勇気をもらえるシーンだと思いました。

このシーンで一番讃えられるべきなのは、主人公の太秦さんではなく、2人目として続いてくれた有栖さんであると私は感じました。

日々カイゼンをしようとしている方々はよくわかると思いますが、2人目の存在はとても大事です。*1

たった一人増えただけなのに、なんでもできそうな感じがします。

自分が挫けないように、まずは自分にとっての有栖さん(=2人目)を探して、大事にしようといった話をさせて頂きました。



ちなみに、社会運動の起こし方という文脈ですが、この記事でも2人目の大事さを書いていて、参考になりました。

www.co-media.jp

どうやって2人目を見つけるか?

いつかは共感して2人目になってくれる人はいるはず。

と、言ってはみたものの、自然発生的に任せるのもかなり辛いと思いますので、少しでも確率を上げたい。

それに対しては、近道みたいなのは無いと思っており、とにかく自分の感じていることを言語化すること。それを周囲に伝えることだと思います。

自分がどうしてカイゼンしなければいけない、という理由、なぜを話し、それに対してどうやる。というWhyとHowを語る。

もしかしたらHowは賛同(時間とか、お金とか、諸々の理由とかで)してくれないかもしれないけど、Whyの方には納得してくれるかもしれません。

社外のコミュニティに参加して仲間を見つける方法もあると思います。



手前味噌ではありますが、ここに組織に広めるためにやったことをまとめています(DDDを布教するという文脈ですが、たぶん他でも通用するはず)

ドメイン駆動設計という言葉を社内に広めていった1年を語ります - Qiita



あとは、誰かが何かを始めようとしたときに、少しでも面白そうな気配を感じたら、2人目になってあげることも重要だと思います。

2人目の大事さは、本当に心強いし、何度も助けられたので。

自分も誰かの2人目になれたら、と思ってます。

まとめ

自分なりにふりかえりをしてみました。

本当はプラクティスをやる前にWhyを語ることが重要なんだー的なことを書こうと思っていたら、思わぬ形で言語化ができて、本当に良かったです。

カイゼン・ジャーニーもそうでしたが、チーム・ジャーニーは自分の置かれている状況が変わるたびに読み返すといろんな発見があって面白いです。

*1:この時、コメント欄でも賛同されていた方が何人もいらっしゃったのが嬉しい限りです